「障がい者雇用」がニュースにならない世の中へ

2018年の法改正以降、より社会の関心を集める障がい者雇用。EPSグループの株式会社イーピービズでは、"多様性の尊重"をコンセプトとして立ち上げ、障がい者雇用の拡大に力を注いできました。その取り組みについて、社長の南丈裕氏に話を聞きました。

"HATARAKU LAB."の理念は、「ともに考え、ともに働き、ともに笑う」。「働く」とはそもそも、"傍（はた）が楽"、周りを楽にするという意味です。
そのため、障がい者だからと単純な事務作業のみを用意するのではなく、誰かの役に立つ喜びをスタッフに感じてもらえるよう、地域の特色やニーズにあった仕事をつくっています。例えば埼玉県熊谷市では、オリーブや野菜の栽培や稲作などを実施。山梨県では、ワインの集荷・梱包・販売などを行っています。大阪では、製薬研究所内にある水耕栽培施設を活用して野菜を栽培。人気のイタリアンシェフとコラボしてお弁当の食材に活用し、障がい者スタッフが販売する試みをスタートさせています。

「1つの場所だけで仕事を用意しても、移動が困難な障がい者は働きに来ることができない。だから様々なエリアで、様々な人たちの"働く"のニーズにこたえること。本当の障がい者雇用にはそれが必要です」と、南社長。

最も大切に考えているのは、「違いを認め合う」こと。一人ひとりにふさわしい仕事を探すことが重要です。延々と繰り返す作業が好き、常に変化が欲しい･･･スタッフにより志向は異なるので、まずはいくつかの仕事を試してもらい、個性を見極めるようにしています。
この事業の究極の目標は「障がい者雇用」という言葉がニュースにならない世の中をつくること。障がい者も健常者も当たり前にともに働き、交流できるような環境や仕組みを、これからも創出し続けます。

「スタッフが楽しく働く姿を見ることが、私の最高の喜びです。ラボの理念である"ともに笑う"が叶うと、仕事を通じた喜びの循環が始まります」と、南社長は語る。

日本酒

「惠普壽(えぶす)」。持続可能社会の実現に通じる取り組みとして、欠けたお米も破棄せず「お米と水だけでつくったお酒」です。

焼菓子

農業事業で育てたオリーブや「惠普壽」の酒粕でつくった、オリーブガレット、神楽坂パヴェなどの焼菓子を製造・販売しています。

【ご購入はこちら】https://hatarakulab.theshop.jp/